MENU

LURRA°☆

2022年4月23日

LURRA°に行ってきました!

ルーラ


2019年7月にオープンしてからたった一年でミシュランの一つ星を獲得した京都の新鋭。
自然に寄り添うレストランの新しいかたちがここにあります。


LURRAはバスク語で地球、°は月の意味だそう。
築130年ほどの古民家を改装したレストラン。
17:30からと20:30からの二部制の一斉スタートのみになります。
店内は温かみのあるモダンな空間で、カウンターの奥には薪窯がふたつあります。


調理はガスを使わず2つの薪窯のみ。
メニューは10種の料理と7種のドリンクペアリングがついた27500円のコースのみ。
ノンアルコール、アルコールのどちらかを選べます。
もちろんアルコールにしました。


オーナーはNOMAでの勤務経験もあるシェフのジェイカブ・キアさん、当時引退間近だったミッシェルブラスの元で修業したことのあるゼネラルマネージャーの宮下拓己さん、世界中でバーテンダーとして働いたことのあるペアリングドリンク担当の堺部雄介さんの3名。

ニュージーランドのClooney(クルーニー)というレストランでヘッドシェフ、ヘッドソムリエ、バーマネジメントとして働き、レストランアワードで国内最高評価である3ハットを受賞したジェイカブ・キアー、宮下拓己、堺部雄介の3人が日本から世界に向けたプロジェクトとしてスタート。

冷たいグリーンスープのスープ


お客さんが揃う前に来た人順でさっと出されます。

イワシ(千葉県)、トマトとマンチェゴチーズのクッキー


マンチェゴチーズの上に燻製にしたクリームとさっぱりとしたトマト、ピクルスにしたイワシにオリーブオイルでできたイクラをそえてあります。
最初にスナックという小さな料理が3種類あって5品のメイン、2品のデザートで計10品というコースになります。
それに合わせてドリンクのペアリングが7杯出てきます。
カウンターなので美味しい調理のにおいが充満して想像力を掻き立てられます。

シャンパーニュ


2012年のベルジュロノーマリオン。

ディオミナミ製法のオーガニックワイン。

かなわオイスター(大黒上島)、ホエーソースととんぶり


広島の無人島で育った絶対あたらないって言われているカキを蒸してあります。
上にはヨーグルトとソースとカキとタピオカのソースにあおさ海苔ととんぶり。
これはお酒がすすみます。

スナップエンドウのカスタード、ホタルイカとまめこぞう


スナップエンドウでできた茶碗蒸し、京都の湯葉、まめこぞうといわれるスナップエンドウ。
ホタルイカをカシスのソースを塗りながら焼いています。
生ハムと椎茸でできただしでまとめてあります。

白アスパラガス(香川県)、アスパラガスと松


大原の山でとった白アスパラガスをローストした上にピクルスにしたカシスの新芽、花山椒と木の芽。
白いソースはホワイトアスパラガスをジューサーで絞った後クリームにしたもので緑のソースはグリーンアスパラガスと松のオイル。
コペンハーゲンの森をイメージしたものだそう。
甘くてジューシーなアスパラに手の込んだソースの旨味が素晴らしい。

写真撮り忘れていますがこの料理には香の森という養命酒が作っているジンをベースにフェイジョアという果実や柚子を発酵させハーブの香りを入れた飲み物がペアリングで出てきました。

ヒメジ(長崎県)、そら豆とムール貝のクリーム


香ばしいヒメジの炙りにムール貝でできたソースに魚の骨をローストして燻製にしたオイルを入れて、そら豆と大原のルッコラの緑のペーストを添えてあります。
世界を旅しているような気持にさせるイノベーティブ。

香川県の讃岐くらうでぃという白麹を使ったカルピスみたいな乳酸系のお酒をベースに民宿とおのの甘酒をあわせたカクテル。

お料理もドリンクも独創的でイノベーティブ。

春鹿(鳥取県)、京都産タケノコとトリュフ


さっぱりとした春鹿を燻製し、地面から出る前のアクのないたけのこにコーヒーでできたオイルをのって味付け
ソースはマデラワインと黒トリュフ、黒いペーストは5種類の野菜を10日間発酵したもの。


エルドラドとダキンタという2種類のラムをブレンドしたものをベースにクプアスといちごを入れた薬膳コーラ。


もう飲み物という枠を超えています。

京都の春野菜と新玉ねぎのファッジとふきのとう


LURRA°のスペシャリテ。
大原で毎日採れた新鮮な京野菜をローストし塩とダルスという海藻の旨味をスプレー状にしたもので味付け。
春の香りや苦味を感じられるふきのとうでできたソースに新玉ねぎの脂とオイルでできたペーストを添えてあります。
高温の窯を使うことで中は瑞々しく外は香ばしく仕上がり野菜のうまみが存分に引き出されます。
野菜の凝縮感がすごいのは窯で蒸し焼きにしたものだからなのかも。
季節ごとに野菜は変わります。

ふきのとうを使った自家製ビール。
きれいな香りが感じられます。

しらずご飯、鯛白湯とあおさ海苔


滋賀県のいのちの壱というコシヒカリの1.5倍の大きさの品種による焼きおにぎり茶漬け。
豆乳とあさりでできた鯛白湯のだしにあおさ海苔のパウダーとしらす、柚子の皮を合わせてあります。


SG Clubの米焼酎をベースに雲南州の老木白茶でお茶割りにしたもの。

ドリンクも世界中のものが出てきますね。

デコポン(鹿児島県)、バターミルクとバニラ


デコポンのソルベの上からバターミルクのシャーベットを雪のようにかけ、デコポンの果汁と果肉を使ったゼリーを添えてあります。
その下には焦がしバターとレモンのカードの上。
イノベーションあふれるデザート。

スプリッツァーというワインカクテルにバターミルクとりんごの香りを入れてあります。

みむろ杉の酒粕(奈良県)のドーナツ、麹とミルククランブル


奈良県のみむろ杉の蔵からいただいた甘酒と酒粕を使ったプディングが入ったあげたてドーナツにローストした米麹のと和三盆のパウダーがかけてあります。


ノンアルコール、アルコールともにペアリングの種類と量は決まっているがこれはペアリングドリンク担当の堺部さんが料理とともにドリンクをミキシングして一斉に提供しているのが大きい。
逆に言うとペアリングの種類や量を増やしたり減らしたりといった調節はできないことになる。


お酒の苦手な人や逆に好きな人に合わせて料理ごとにノンアルコール、アルコールの選択ができたり、量を調整できたりしてくれればうれしいがそこまで対応するのは難しそう。


お酒が苦手な人でも全部飲めたと同じテーブルの人がおっしゃっていたが、逆にそれはお酒好きからすれば物足りないということ。
でも料理とともに出てくるドリンクにまでここまでわくわくさせられたのは初めて。


きっとノンアルコールのペアリングでも十分満足できるようになっているはず。


一度体験すると忘れられない新しい料理体験でした。
美味しい以上に楽しい、この場所で食べることに意味がある。
新たな食の発信基地といった感じ。
ここから京都のイノベーティブ・フュージョンが始まります。

LURRA°(ルーラ)
京都府京都市東山区石泉院町396
050-3196-1433

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次